防火ダンパーのヒューズ

赤で囲った箇所がヒューズ。
温度ヒューズ熔解式72℃用と、宇佐美工業(株)によります。
旧型と新型では、ヒューズの位置が変更されていますね。

防火ダンパー(FD・ファイヤーダンパー)付金物は数多く使われていますが、

これは現在、築10年の家の塗装替え中のステンレス製軒裏換気孔。

準防火地域、防火地域などでは、このFD付きは必須となります。

この換気孔自体は、小屋裏内部の換気・通気を目的としていますが、隣家とうで仮に火災があった際に、火の粉が入りやすいこの孔(穴)を塞ぐ優れもの。

現地調査時に、2つの換気口が閉じていました。

見積り時に、チェックしておいたので、予め取り替えの予定でした。ご安心ください。

業種の違う職方さんに、「ヒューズが切れてて」と話をしたところ、丁寧に自動車のヒューズを探し出してくれました。笑えますが、優しい方です。


取り外すと、ヒューズ部が破損して、スプリングの力で、穴がバチンとシャットアウトされています。

これは、経年劣化もあるでしょうが、運送中・施工中の振動や取り扱い方で、ヒューズが切れてしまう繊細なものらしい。

換気孔(換気ガラリ)を取り外した状態。

この換気孔は、防火指定の無い地域では、有孔ボード・有孔ベニヤ等が配置され、小屋裏の通気を促し、特に夏場は棟換気と併用して使うと、屋根で吸収した熱が屋根下の部屋が、輻射熱で高温になることを防いでくれます。

写真上部が、既存で付いていたもの 表面。
写真下部が、宇佐美工業さんから出ている、上記商品の代替品 兼 新型。

色が違うので、新規の色に合わせて塗装する予定です。
また、少しづつ形状が変化しており、調整して取付けます。

軒ゼロ住宅が、一部で流行っていますが、換気・通気を確保することが難しく、雨漏りしないように作るために、細心の注意を払います。

さらに、急な雨では軒が無いと、窓をすぐに閉め切らないとならない。夏場は太陽が高く上がった時間帯の熱射を遮り、一方冬場は低い確度から進入してくれる太陽光を活かすことも出来ます。

高温多湿のこの地域では、やはり軒を、ある程度出した方が、良いと考えます。

その際に、この防火ダンパーヒューズの出番となります。いざ時の保険です。