鶴ヶ峰地区にて、お店(青木薬品さん・お隣の青木周作商店さん)がお休みの日を見計らって、タイル撤去作業を行いました。
パラペット上部の笠木を取外し、
タイルをコーナー部から、一気に落下しないように注意しながら、少しずつ撤去。
※パラペットとは、正面の立ち上がり部分。
切妻屋根の妻面を、水平に立ち上げることにより、看板を掲げたり、ビルっぽく見え、《住宅》ではなく、ここは《お店》ですよ と、一見してわかりやすくしているものと思われます。
一方で、この内側の入隅部(いりずみ・角)の板金が、しっかり施工されていないと、雨漏りしやすい部分でもあります。
(ついでに、このお店の親戚の入隅部も、見える範囲から、健全かどうか確認しておきました)
一部が剥離しはじめたら、どんどんと作業効率が上がりました。
傷付けてはいけない庇部、テント部を毛布・プラ敷きで、養生しながら。
この直ぐ下に、トラックがあるため少し安心ですが、落ちたら危険ですよ。
(すぐに、声を掛けましたが)
お客様が心配されていたのは、地震等で、タイルが落下して、通行者に当たったら、怖くて怖くて・・・。(可愛いお孫さんを持つ方ならではの、皆への愛情)
今回の作業をして、『良かった!』と心から思いました。
普通は、ラス網を使用してモルタルを塗ってありますが、ここでは珍しく、トタン波板に穴が幾つも開いている。
近頃、流行っているモルタル壁の通気工法で使用されるメタルラスに似た材料に、モルタルと重たいタイルで、4㎝~5㎝ほどで分厚く施工されていました。
一方で、仮に落下したら・・・と考えると、背筋が凍りました。
(だからといって、ラス網仕様も安心ではない。ここ最近、近所で強風により、錆び付いていたラス網がちぎれて、大きな塊で道路に落下していました。運良く、誰にも何にも当たらなかったので一安心でしたが、実際に年数が経過したものは注意が必要です)
解体屋さんも、要所をよ~く掴んでいて、次工程(大工さん作業)のことを配慮して、丁寧に、それでいて素早く撤去してくれました。
築50年経過していますが、メンテナンスが良かったようで、全体的に状態が良い建物です。この庇屋根部の板金、さらに2枚重ね張りされていました。
庇部付け根が、少々ぐらついていたので、大工さんについでに直してもらいます。
雨戸が入る戸袋も、モルタルを落として。
戸袋の小さな霧除け部は、付け根部板金が、錆びて朽ち果てていて、さらに本来はもっと立ち上がりを作っておかなければ、雨漏りの原因になるのですが、分厚いモルタル・タイルで雨水が新入しなくて済んだのでしょう。
元からやり直すと、余計なお金が発生し、予算から超過してしまうので、次なる手段を、大工さん、板金屋さんと相談し、お客様に話し決定しました。