『キッチンの排水が流れない』
『その周辺の基礎が、常に濡れている』
小川名さん、見に来て!
「ハイハイ」
キッチンの詰まり具合を見てから、基礎も見て、これはキッチンから汚水枡へ行く系統の配管の詰まりと仮説を立て、
枡を開けてみると、汚水桝はかなり入り組んだ構造。
上側に向いて水が溜まっているのが、封水(トラップ・臭気が室内に行かないように水で蓋をしている状態)。
その封水代わりのトラップを外して、
キッチンからは、一般の方には売ってもらえない、ピーピースルー(医薬用外劇物)で、配管内部で詰まっているものを徐々に溶かしてから、出口から少し突ついたところ、汚い話ですが、便通が悪い際の最初の出始めがキツイように、配管と同じ形状で、白い塊がニョキニョキと出てきました。
(これは、キッチン洗剤と油が混ざってできた石鹸状態のものです)
これが、悪さをしていました。
片づけた残りですが、まだこれだけの量が出てきました。
奥さんに、キッチンで水を流してもらうと、
『あら、よく流れるようになったは!』
メデタシ。メデタシ。
トラップを戻し、他を点検。
このすぐ先の汚水の合流枡を開けてみると、排水がたんまり。
「これ、以前からですか?」
『そうなのよ。これではやはりいけないの?』
「はい、最終枡まで延長距離15ⅿはあり、そこのどこかで、木の根っこ等で、配管が流れなくなっている可能性があります」
最終枡を開けて、水を流してもらいましたが、排水量に対して、最終枡に流れてくる水の量が4分の1程度。
最悪のケースを提示しつつ、先ずは少し様子をみましょうと。
これが、最終枡。
キッチン周辺のみ、基礎が塗れている状態でした。
本日で、約1週間経過したので、確認に伺ったところ、
・キッチンの排水はちゃんと流れている。
・排水が溜まっていた枡は、スッキリ水が流れている。(少々、細工はしておきましたが)
・基礎がカラッカラッに乾いている。
『あら、直ってるじゃないの』
「良かったですね。余計なお金が掛からなくて」
『本当にありがとね。また何かあれば面倒がらずに来てね』
「ハイ。当然、喜んで伺います」
で、こちらも気分よく次の現場へ向かったのでした。