フェンス、台風で二度と倒れないように

今回の台風24号で、ほぼ倒れてしまったスチール製フェンス。

新たなフェンスが届くまで、この他にも4か所ほど直したフェンス工事の上手い職人さんの、手が空くまで、2次災害が出ないように、応急措置。

工事の日は、歩行者・住民の方々の安全を確保しながら、フェンスを取り外し、柱のカット。

新たに柱を建て込む箇所を、半日かけて、コア抜き。
(コンクリートブロックではなく、鉄筋コンクリート製のため、材が硬く、鉄筋にも当たり、大変な作業。しかも、RCの幅が120㎜前後しかなく、少し間違えば、その箇所が壊れてしまう)

以前よりも多少頑丈な既成柱を、建込み。

メッシュフェンスを取り付けて、終わり。ではなく、今回は、強風が通り抜ける場所なので、更なる策を。

予め工場で加工しておいたL型アングル。

鉄骨屋さんと、アイデアを出し合いながら、【強度】と【長持ち】を考えて、他の部材も加工済み。

微調整のいる部材は、現場で削って、穴を開けて、溶接。

フェンス内側に、既製品よりも頑丈な鉄骨部材で、2重に補強。

たまたま、公休だった長男が一緒だったため、折角なので、塗装のタッチアップを。

ヘルメット!と、言いましたが、彼は私よりも少し背が高く、『脚立要らず』でした。

‟なかなか上手いもんじゃん” 

雑談中に判ったのは、鉄骨屋さんは、彼の会社のお客様だった。本当に、世の中は狭い。まだ1年生なのに、これで2人目。

しかし、まだ終わりではありません。
型枠まで作っちゃいました。

下のRCスラブに、鉄骨柱を止めたいのですが、スラブ下は半地下の駐車場、さらにスラブの厚みが少ないため、負担を掛けられないので、幅の狭いRC擁壁とセパで一体化。

異形鉄筋で、セパ・柱と溶接して、更なる一体化。コンクリートの被り厚も考えながら。

雨養生と、寒くなってきたので保温もかねた養生。

数時間後、天気予報にはなかった雨が降り出しました。危なかった。

こうして、愉しみながら、頑丈なフェンスが出来上がりました。
もっと大きな台風が来ても、倒れないでしょう。

たったこれだけの事ですが、モノづくり。
『下町ロケット』の阿部寛と、吉川晃司の格好良い二人とは、天と地ほどかけ離れていますが、愉しいんです。考えて作るって。
『建築』『土木』、面白いですよ。