先日の記事【Mr.クリナップが・・・】を書きましたが、昨日久しぶりに、期待と不安を胸に、クリナップ横浜SRへ。
みなとみらい地区にショールームが移動する中で、頑なに横浜駅西口という実際の一等地に、ショールームを置くクリナップ。
皆さんは、反対側から。私は、お客様をご案内する時に、駐車場側から伺うので、いつも、ここの角度から。
早速、新しくなったラクエラには目も向けず、進む場所は違うところへ。(内部の商品配列構成が、身体に染み込んでいるため)
美しい。
『これが、S.S.の後継品、トントロですか?』
「いや~、小川名さん、セントロ(CENTRO)です」
ウーン、いいね。
『小川名さん、このマーク見て下さい。S.S.をあしらったデザインになっているんです』
「本当だ。嬉しいな。これで、S.S.をお薦めした方々に、顔向けできる。デザインもいいし」
バブル期のディスコじゃないんだから、何でお立ち台が?
『いえ、これ、扉の面材が光の当たる角度で、まるで違った表情を見せるので』
どれどれ。
本当だ!
さすがは、ステンレスに特化したキッチンメーカー。
他の追随を許さないね。
このクラフツマン仕様のワークトップ、渋いバイブレーション仕上げ。気に入った。
すいません!これ、下さい。
隣から、総務部長に、『また、訳のわからないことを言って、クリナップさんを困らせないで!』
【だって、これ、五感をくすぐる。欲しいでしょ】 でも、買ってくれませんでした。
写真の奥で、『また、オヤジ、バカな事を言っていると、冷静に次男が見ている』
だって、これも素敵だよ。
IHクッキングヒーターが2個付いて、さらに、ガスコンロもあるんだよ。
しかも、この下の天板の材は?『セラミックです』
やっぱり、最高だよ。
このダッチオーブンみたいなものをよけると、ほら、IHが2つ。
しかも、何の飾り気もなく静かに威厳を放っている。
ほら、レンジフード(換気扇)も日本が誇る富士工業の【ARIAFINA】ブランドだよ。洗練されている。
内部もくまなく確認。(関係者が、壊されると思って心配になり出しています)
扉のカドが、ぶつけても傷つきにくい(怪我しない)ように、造り込みがしっかりされていて、排水トラップも問題ない。
これ、85%が、機械生産ではなく、職人さんの手が入ってるんだよ。だから、細かいおさまりが、見ていて飽きない。
クラフツマン仕様、素晴らしい。
買います。
料理ができるフェラーリを、リビングに飾っておくくらいの気持ちで、購入するんだよ。しかも、もっと安く。
(使っても、除菌性・清掃性が高く、ゴキブリさんも近づきにくいステンレスキャビネットだから、常に綺麗にしておけるし)
だから、総務部長、買って!
『ダメです。お客様には良いけれど、当社は最低限ででやっていくのだから』
カップボード、炊飯器・電子レンジを置くカウンター、これも静かに美しい。
実際、LDKにキッチンが対面で鎮座した際、この部分が一番目立つ。
(近頃は、キッチン上部に吊り戸を付けない方も多いので)
移動可能な下部収納の入る箇所。頑丈なアルミで、保護されています。
素晴らしい!ここの両サイドに、戸車が付いて、スムースに出し入れできるように工夫してある。
こちらは、一般のセントロ。
押すと勝手にスライドしてくる機能付き。
本当だ、奥に電動プッシュレバーが付いている。
でも、Bさん、これ、停電になっても開くの?
『はい、下の引手から引くと、上部も開きます』
「偉いじゃん」
すべて電気仕掛けだと危険な点も、しっかり考慮されている。
(思い返せば、東日本大震災時、クリナップさんは、福島県いわき工場が壊滅的打撃で、商品を売りたくても売れなかった苦い経験をしていたもんな。あの時は気の毒だった)
こっちは、2回ノックをすると開く食洗器。
確かに、部屋のドアをノックする感じで、あいてくれる。
セントロには、スライドレールにブルム社(頑丈で長持ちするで定評あり)のものは当然で、それのワンランク上のレールにされたそうです。
確かに・・・。
これ、アルミの削り出しじゃないの?
パーツとしてだけでも、欲しくなる。
このキッチンは、恥ずかしいから、見せびらかさないんだけど、密かにエヘン!のシブい商品ですね。これ下さい。
セントロ(CENTRO)の扉カラー
さて、今度は名ブランド クリンレディーの後継品 ステディア(STEDIA)はどうだろう?
Bさんも、気合が乗り移ってきています。
真剣勝負だもんな。
お客様でいっぱいのショールームのなかで、這いつくばっています。(セントロ)
クリンレディーの良い部分、一番下がステンレスというのは残したとのことで・・・。
色が付いて分かりにくいけど、ステンレス製でした。
これなら、掃除機をバシンバシンぶつけても、キズ知らずですね。
いいじゃん。(セントロ)
ステディア(STEDIA)も、同様です。安心しました。
松たか子が『知ってた?』
右側がキッチンを比較しやすく小さく作ったもの。
右がステンレスキャビネットのキッチン。
左が一般的な木質系キャビネットのキッチン。
ステディアと覚えられず、クリンレディーと言っても、ちゃんと伝わるそうです。
馴れてしまえば、こちらの方が、クリナップが特化しているステンレスキャビネットに雰囲気が合うような気がしてきました。
左が、換気扇を自動洗浄してくれる【洗・エール レンジフード・あらえーる】の進化版で、ようやくこれ単品でも売ってくれることに。
右が、よく売れる【とっても クリン・フード】
施行者側が気になる対応可能寸法まで記載。
かつてのリーフ型の進化版の、お手入れのしやすさを、かなりしつこく確認。
2重、3重に油汚れを取りやすく出来ていますが、天ぷらなど油料理が多い方の最後の牙城(シロッコファン)が、簡単に取れるか聞くと、さすがにワンタッチ脱着になっていました。
清流板(これ自体が汚れをキャッチ)をパカンと外すと、目玉型の汚れキャッチ。
ファンが、こんな簡単に外せて、洗えます。
取っ手を選べる幅が広がり、この人工大理石カウンターは、製造時に柄になる色を混ぜるらしく、世界に同じものが二つと無い商品。
もう少し、高級感のある水栓を展示すればよいのに・・・大きなお世話でした。
ちゃんと内部はステンレス。
(購入時は、木製に比べて少し値段が張りますが、数十年後の解体時に、壊しやすくリサイクルしやすいので、処分費が少し安くなると思います)
ブルムのレールに、ソフトムーブ(バシンと閉まらないように)
ステディアの扉カラー。
以前に比べて、ステンレス仕上げが多くなりましたね。
扉、取っ手、キッチンパネル、カウンターと、その場でトータルコーディネートできます。
ここのショールームレディーは、鍛えられていて、とても、穏やかで、お客様の欲しいもの以上を、その場で、スケッチで見せてくれます。当然、3Dも作ってくれますが。
ラクエラ(rakuera)が、新しくなったので、その発表会でしたが、セントロとステディアが、楽しすぎて、ラクエラの写真を撮り損ないました。詳しくは、こちらから。
本心を言います。かつては、絶対に【ラクエラ】を売らないと決め、実際に設計者とぶつかってもお売りしたことは無いのですが、今回のラクエラは、配管スペースを考えた、施工者サイドに立っている点が多く、リフォームに向いています。
これが、引出し奥の配管スペース。
無いものも当然、選べます。
予測できていて、とぼけて聞いてみたら、やはりこれは、ガス管を収納内の荷物で、潰さないようにガードするもの。
こういう細かい配慮は、安心と信頼を生みますね。
ラクエラの扉バリュエーションも、センスの良いものが増えました。
この換気扇、シブいんです。
メタルブラック色
ガスコンロ、コンロの操作部がブラックの際、換気扇薄型フード部は、これまでシルバー色しか選べなかった。しかし、これで、トータルでまとめられる。
しかも、このメタルブラック、Metal Blackと表記したいほどに、素敵な色なんです。これいいですね。
クリナップ アクリア バス(AQULIA-BATH)。
正常進化していました。
とても、スタイリッシュでしょ。
大手キッチンメーカーとして、他のことに手を広げずに、お客様の意見を真摯に聞きながら、改良を加えて、絶大な人気を誇っていますが、そうした会社では、比較的、隠れた名品なのが、アクリア バス。
除菌性・清掃性の高いステンレスを天井にも使用してしまいました。
天井のカビに悩まされている方には、よりお薦めの一品。
身長170㎝超の人間に、入ってもらいましたが、ゆったりとした浴槽(190㎝の私が入ると、どんな浴槽も小さく見えるので遠慮)。
それでいて、
ここ!
ここで止まって。写真撮るから。
この浴槽、ユニットバスの中で、一番入り口が低いんです。
つまり、足が上がらなくなってきている私や、おじいちゃん、おばあちゃんにも極めて優しい設計なんです。(デザインを損なわず)
手摺りも連続性を持たせて、さらに頑丈。
いつも持ち歩いているスケールで、高さ測定。
測る場所にもよりますが、365~366㎜と、極めて低い。(それでいて、お湯もたっぷり入ります)
クリナップのBさんに、1年365日と覚えて下さい。と、教えてもらいました。分かりやすい。なんだか、クリナップの営業マンになりつつあります。
すこしづつ、変化のあった箇所をチェックしています。
こういう方が、土日に来られると迷惑でしょうが、昔から、クリナップ横浜ショールームは、笑って許してくれます。(良い意味で庶民的。また自身の商品に自信を持っているから)
これ、ステンレス製のクリンヘアキャッチャー。
髪の毛など、掃除をする際に、これなら、ヌルヌルになりにくい清潔な商品ですね。
ユニットバスの床と言えば、圧倒的人気があるのがTOTOのソフトからり床。
TOTOのユニットバスに靴を脱いで入ってもらうと、90%以上の確率で、コロリとTOTOのサザナ等を選択されます。
しかし、クリナップの足ピタフロアは、そこまで劇的な感動はありませんが、これは隠れた逸品。プラスチック製が多い中、このクリナップさんは、ユニットバスにも力を入れ過ぎて、人工大理石にしてしまいました。
これ、滑りにくいのは当然なんですが、実証経験値から言わせていただくと、このアクリア バス(AQULIA-BATH)を何台も、世にお送りしましたが、その後のメンテナンス時に伺うと、95%以上の高い割合で、本当に綺麗に使用されているんです。私の顔と正反対で清潔そのもの。
(綺麗に掃除しやすいんでしょうね)
アクリア バスの真骨頂は、ヒートショックで亡くなられる方々が非常に多いことを真剣に考えられていて、この断熱材の厚さ・質は、他の追随を許さない。(タカラスタンダードさんも、少し断熱材が薄くなりましたが、同様の方針。どちらも商売以前にお客様想いのメーカー)
他のメーカーは、このスチールパネルと石膏ボードでできた壁に、外側から断熱材。
裏側のカビ・断熱材との一体感から考えると、施行する人間は、この差を良く知っている。ただ、お客様が気にいりやすいもので売ってしまった方が、ラクなのであまりこの事実を紹介しない。
(私は、真実を言い過ぎてしまうらしい)
そして、この壁を、もう一度よ~く見て欲しい。
【横張り】なんです。
何が良いかって?
浴室は狭い空間のため、大きく見せるために、ほとんどが横ライン(横に拡がるデザイン)が基本。
そう、【縦張り】だと、コーキングの繋ぎ目が、それを遮ってしまう。トータルで見た際に美しくなく、シール部のカ菌はなかなか根こそぎ取れない。つまり、設置時から、長いこと、ずっと綺麗に保ちやすい。綺麗好きな方には、絶対的な設計なんです。
これ、天井のカットサンプル。
浴槽・床・壁・天井と全方位で断熱効果の高い断熱材でくるんでいます。
(さらには、案外と使われることの無い(床夏シャワー)も含めると、この浴室で、ヒートショックで亡くなられる確率は極めて低いはず。
ところが、実態はキッチンのようには売れていない。(私は、これを開発し続けている設計陣を、心から尊敬しているだけに、そろそろ陽の目を見て欲しい だけです)
アクリア バスは、上位機種で、それに手が届かない方のために、【はいろ】、今はユアシス(yuasis)が、ひっそりと展示されていますが、この商品、以前は、お薦めしませんでしたが、今回確認して、薦められると、思いました。
クリナップのBさんが、いきなり、浴室のカウンターを外し始めました。
【???】
【なるほど、掃除しやすいんだ】
あのヌルヌルを何とか取りたくても、裏側まではなかなか取り除けない。
綺麗好きな方には、悔しい部分だったでしょうが、これはいい。
驚いたことに、すべての棚が、同じように外せるのですが、ご覧のように向きを変えると、濡れたままのシャンプー・リンスを置いておくと、水切り棚に変身します。
水平の箇所は、ものを置いていると水が溜まりやすく、カビ菌が発生し、黒ずんでしまうんですよね。
カビとの戦いのために、すべて拭き取るか、ドアを閉めて、換気扇を8時間程度回しっぱなしにしておくと、効果が高い。48時間連続で水分があると、カビが発生する可能性が高いデータがあります。
クリナップは、ここまでやるかという位に、写真のティアリス(TIARIS)と、エス(S/)の洗面化粧台は、ステンレスキャビネット。
エス(S/)。ロングセラー商品です(改良を加えながら、進化しています)。
化粧瓶など、陶器製ボールにものを落としてヒビが入ると、まるごと交換を余儀なくされる洗面化粧台。
お求めやすいファンシオ(FANCIO)は、割れにくいペンタム樹脂製。新たに、流レールボールとなり、深さもあり、洗濯物の予洗い、洗顔時の水撥ねにも対応していて、2016年にグッドデザインを受賞していたんですね。
ヒートショックの出やすい、洗面脱衣室に欲しい商品がありました。
Hotウォール。
空間の温めだけではなく、濡れたタオルを掛けておいても乾いてしまう。
さらに、その下段には、生地が厚くて乾きにくいバスマットも掛けられて、乾かせます。
それでいて、
電気代が、6時間使っても、32.5円とお安い。
よく、洗面脱衣室に、ストーブ、温風ヒーターを使用して、火事になる話を聞きますが、これなら故郷の父母にプレゼントしたら、喜ばれますね。
こうして、昨日は分解しまくって、悔しいほどに、作り込みが良く、非の付け所が無かった。
しかし、傍から見て、私が生き生きとしていたらしい。
(良いもの、機能性の高いもの、美しいもの、安全なものは、機能美まで高められる)
クリナップ横浜は、広さが手頃な大きさで、心地良い商品が並び、とても楽しい。
ありがとうございました。
もう1社、近頃行っていない、お薦めの住宅設備機器メーカーは、トクラス(旧YAMAHA)。近いうちに機会があれば、訪問・報告したいと考えております。
ヤマハ発動機が不調の時に、好調だったヤマハリビングテックが、売られてしまったことは、今でも悲しい。しかし、その後のアフターメンテナンスも、しっかりしているので、お薦めのメーカーです。