本年2019年12月頃に、先ずは相鉄(相模鉄道株式会社)と、JR東日本との直通運転・相互乗り入れを目指して、急ピッチで進められている、西谷~羽沢横浜国大駅の看板が、横浜環状2号線沿いとJR貨物羽沢駅の合い間で、既に掲げられています。かねてより、神奈川東部方面線として計画されていたもの。
これが、新横浜側から見た、現在の羽沢新横浜駅の進捗状況(2019年3月26日現在)。
(ここ数日は、年度末完成工事をすべて引渡し、今後のヤマとなる物件の調整をある程度終え、久しぶりに落ち着いた状況下で、本日も、3件の見積り製作・提出を終え、仕事が決まって、15時くらいから、久しぶりに充電の時間)
新横浜方面から・・・左側が羽沢横浜国大駅舎、右が横浜環状2号線の側道。
その間に、肝心の路線と思わしき、地盤下の基礎工事が、所狭しと行われていました。
道路としてはまだまだ新米の横浜環状2号線も、横浜では確固とした地位を得てきましたが、その真横で工事真っ最中です。
同じ場所から、180°北側へ反転して、新横浜方面をみると、別の駅舎(附随施設か)の脇に、立派ながら、取り壊されるであろうスロープが。
カメラをズームアップすると、新横浜駅方面は、環状2号線の下を通行するかのごとく、一気に地下空間へ引き込まれそうな入口が二つ。
さらにアップすると、かなり急勾配で下りていくようです。
少し撮影ポイントをずらすと、環状2号線と、JR貨物の東海道線と、挟まれた場所だと解りやすい。
少し引いて撮影すると、新横浜のランドマーク、プリンスホテルが。
(ピサの斜塔ではありませんが、軟弱地盤の上に建設されているため、少々傾いていると言われて久しいです。確かに肉眼でも周りのビル群と比べると、鉛直が出ていないように見えるから不思議)
先ほどまでは、奥に見える歩行者・自転車専用の跨線橋から。
これは、回り込んだ南側から撮影。
SOTETSU(相鉄)のマークと並んで、【羽沢横浜国大駅】と。
少し笑ってしまいました。横浜国大といえば、日本で最初のゴルフ場である、超名門程ケ谷カントリー倶楽部の、元々の跡地に広大な土地を有する立派な国立大学。
しかし、横国大裏門からみても、横浜国大を名乗るには、あまりに遠い。
後々、この地域が発展していくだろうなかでは、恥ずかしくなってしまうだろう名称。ネーミングセンスがダサい。(それだけ、周囲に、これだ!と、いった施設が無いのは確かですが、横浜でも数少ない農業専用地域によるキャベツ畑が、私は大好きですが)
オモシロイ形状のRC造の工作物。
これは、横浜市の計画図を見るとわかりますが、環状2号線新横浜駅方面側・西側とのアクセスを良くする意味での跨線橋の橋桁を支える基礎工作物です。
線路・駅が出来ても、車とのアクセスがよくなければ、渋滞だらけになる。
そうした統一的計画と同時に、施工も急ピッチで追い込みに掛かっています。
先ずは、JR東日本との相互乗り入れ、追って東急電鉄との相互。さらには都営地下鉄、埼京線、川越線他とも。
既に心配されていて、私も心配するのは、
・料金体系(これ自体の運営は相鉄ながら、ここまでの施工費に関しては、鉄道建設・運輸施設整備機構の助けが大きい)
たかだか、西谷駅からここまでの3㎞前後の開発費用で、相当な費用を費やしている。一応、ここも横浜の土地。何せ地価が高い。それの負担が大きいと見込まれるため、そこへの毎年の13億円以上の使用料を当初は安くするように、話し合いがなされている。つまり、最終的に、鶴ヶ峰・二俣川方面~新宿駅方面への料金設定が、既存の横浜駅経由と比較して、どうなるのか?
・横浜駅の経済的地盤沈下
我々横浜西部市民にとって、横浜駅西口が利用しやすく、相鉄沿線人のブランドである横浜高島屋を中心とした経済が、相鉄沿線人が東京へ行ってしまうと、横浜駅周辺の利用度が落ちる可能性が十分に考えられる。
相鉄が切り売りして凌いだ末に残った、横浜高島屋と併設しているJOINUS(ジョイナス)への利益誘導も減る可能性が高い。
横浜駅は、日本に誇る多くの路線(鉄道会社)が集中する中核駅で、そこで下車せざるを得ないのは相鉄沿線人のみ という重さがある。
・東京・埼玉方面へと直通運転をするにあたり、こちらから輸出できる多くの要素は人。逆に彼らが輸出できるのは、数限りなくカードがある。ここに、横浜発の外部へ出ていく企業が少ない脆さが、露見することだろう。つまり、東京圏からの取り込まれ化。
・計画ばかりで、凍結化されてしまった湘南台駅~平塚市への延伸化構想の現実味。
これにより、神奈川県相模湾・西部方面と、横浜市西部地域民との活性化、県の行政施設(二俣川の試験場・がんセンター等)の更なる重要拠点化が考えられる。一方で、これまでの安穏としてきた旭区・泉区・瀬谷区は第二次文明開化を迎えてしまうかも知れない。
下手をすると、地震時の軟弱地盤からの回避、津波の恐れからの脱却から、脱横浜沿海部中央化に繋がる可能性大。
古東海道として、徳川家康が頻繁に使った中原街道(江戸城から平塚御殿)ルートの鉄道的変換が起こる可能性が高い。良いこともあるけれど、悪い弊害も同時に襲い掛かってくる。既に道路では、国道15号線、国道1号線から、横浜北西部地区を通る東名高速道路に、その座を受け渡している。
横浜市内での枠を超えて、神奈川県という本来の枠組みの中で、海老名・大和・湘南台・二俣川がクローズアップされる可能性が高い。特に、二俣川は、中山駅~二俣川駅~東戸塚駅を通る予定の、横浜市営地下鉄グリーンラインの延伸化構想が進めば、神奈川県でもかなり神奈川県民が集まりやすい地域となる(横浜海岸部と同等か、それ以上に)。それが、吉なのか凶なのかは分からない。
・当社もメインの横浜銀行とともに、愛用している三井住友銀行ですが、相鉄(相模鉄道㈱)、東急電鉄、そして小田急電鉄に、大きな力を及ぼすメガバンク。『どっちも大丈夫!』なら良いが、今後の少子高齢化の波の中を生き抜いていくうえで、何度も吸収劇を逃げてきた相模鉄道(一応大手私鉄です)が、効率化のもとに、他と吸収合併されないとも限らない。鉄道運営でで唯一の横浜企業の相鉄ですが、東急、小田急ともなると、喰われてしまう側にある(相手の資本が大きすぎる)。私は、それを恐れています。彼らが、京浜急行電鉄のように、横浜市に籍を置いてくれるならともかく、横浜発の企業なので、心配です。(厳密には、相模鉄道は現在の相模線がおおもとのため、横浜発ではない。かつて、ここに線路を敷いた神中鉄道が、おおもとの横浜発企業です)
本来のメインであるJR貨物羽沢駅。
ここを、拠点に、コンテナ車の荷物の積み込み、出荷(トラックへ)が行われています。
かなり以前から叫ばれていた、モーダルシフトが、日々進化し、トラックの運転手不足も相まって、この貨物駅も少し前よりも、活性化してきたように見受けられます。
貨物駅ならではの、幅の広いプラットフォーム。
DE11 2001ディーゼル機関車。
(この羽沢駅での、貨物の入れ替え専用機)
電気の架線が無い箇所もあるため、神奈川県では数少なくなった貴重なディーゼル車。
しかも、ディーゼル機関車のかつての花形といえば、DD51型ですが、このDE11は、小振りな車体で、使い勝手が良さそうです。
蒸気機関車時代には、貨物ではD51型が、力持ちで花形だった一方で、力は劣れども、小回りの利いたD11型・D12型を、彷彿とさせる機体番号。旧国鉄も粋でしたね。
私は、D11と、D12型のドラフト音、汽笛が、こよなく大好きです。小さいところも、可愛いしね。
羽沢駅構内を見渡せるように、ライトが届くように、時間がわかるように、背り立った構造物。
かつては、機関車、貨物の連結時における作業員の人身事故が圧倒的に多かったため、この名残りも、大切に保存していただきたい。
戦前の戦艦の艦橋にも似た感のある、一切の無駄を排した機能美を感じます。
遠くで汽笛を聞きながら、咲き始めたソメイヨシノを見上げていました。