夕方、鶴ヶ峰本町のお客様から、ユニットバスの天井から、水が垂れてくると連絡をいただき。
早速、確認。
なんか、危険な量だな。
何処が原因か探らなければ。
この建物は鉄骨造。
上階のデッキプレートの継ぎ目から溢れ出してくる。
ここが給水・給湯管の立上りだ。
ここからも、少し水が垂れている。
増改築された際に使われた木材もビッショリ。
数か所から漏れてきている。
ヤバいな。水の量が増えている。
ウエスを何枚も敷き詰め、天井がダメにならないように。
さらに激しくなってきたので、バケツも二つ置く始末。
増加の仕方から、水漏れが第一の原因と判断し、その日は、水を止めさせてもらい、次の日に改めて、この続きを。
次の日は、その作業のための養生作業から。
なるべく狭い空間を養生で閉めきり、切りかかす、埃が飛散しないように。
この作業をしておいた方が、後で簡単に掃除が出来るし、時間短縮につながるので、面倒くさがらずに。
出入り口付近も、3重に養生して入口を作りつつも、出入り時にホコリが舞うので。
あとで、仮復旧しやすい箇所を狙い、隅出しし、
電動のこぎりで、フローリング12㎜分だけカット。
やはり、左手での工具は、何か変に見える。
と、見えるでしょうが、右手で作業した方が、ギリギリまで切れる際は、右手で。
人間、必要に迫られると、仕方ないながらも、どちらも使えるようになっているんです。こういう時に、左利きに生まれ、箸・ハサミ・鉛筆・特に書道(一応4段)等を泣き泣き矯正されたことに、感謝します。
ゴリラのような格好で、床下の奥を必死に確認。
それにしても、図面・現況とまるで違う位置に配管されている。
あなたは、どこへ行くんだね。水道さん。
とりあえず、ここは水漏れしていない。
仕方なく、今度は小さめに、穴を開けていきます。
なんだ、ここの作りは。
鉄骨造ゆえに、一般的な根太組みではないとは想定していましたが、かつてリフォームした会社様の作りが、後々のことをまるで考えていない。
出てきた。
給水管と給湯管。
ちなみに、どちらも、明後日の方向に配管されている(その方向には水廻りが無い)。
しかも、奥には恐れていたガス管。
(ここは、のこぎりで慎重に切っておいて正解でした。二次災害を引き起こしますから)
改めて、釘の位置を見てみると、あやうく左の銅管(給湯管)をぶち抜いている寸前だった。
営業時代に、温水式床暖や水道管を傷つけて、住まい出されてから、水漏れでお呼ばれし、陣頭指揮を取って、必死に直し、同時に謝ってばかりいた当時が懐かしいです。
建設で、大雑把な会社は、驚くことに案外多いんです。(とりあえず、出来上がっちゃえばイイや的に)
立上りモルタル部を、慎重に手バツリで。
しかし、ここも水が噴き出してこない・・・。
お客様も、どうせやり替えるから、どんどん開けて構わないと。
お言葉に甘えて。洗面化粧台を取り外しに。
身体はデカいけど、狭い所が案外好きなので、喜んで作業。
立上りの状況を見たいので、出来る限り小さく開口。
何で?
わざわざ、反対方向に元がある。
さらに、開けないと。
そろそろ、お客様を待たせているのも可哀想なので、水道屋さんを呼んでみましたが、面白いことに、水道も恥ずかしがってか、給水バルブのコマ(一番左上)がまるで動かない。
もしかしたら、先日の雨なのかもと・・・
オカシイなあ。どう考えても雨漏りの症状とはまるで違うんだけど。しかし、コマが動かない。
オカシイ。オカシイとお客様と話しながら、また次の日と約束して離れましたが、技術系のお客様は、その後、色々試されて、給湯器の給水コックを開けて、しばらく経つと、水漏れが発生することを確認され、次の日、さらに次の開口へ。
それにしても、この配管、曲がってるな。
給湯のコックを一瞬開くと、【あれっ】
ヤッター、見つかった。濡れてる。濡れてる。
早速、水道屋さんを呼び、
彼が作業しやすいように、さらに壁を開き、
銅管をカット。
入り組んだ配管を抜き出し、
銅管にポリ管を接続。
しかし、さらに、その手前でも漏れていたようで、また、接続部を作り直し。
さらに、床をあけ、切断し、銅管内径と同寸のスリーブを少しづつ打込む作業。
その前に銅管のカットは、この切断機を使って、
テンションを極めて緩くして(切断面が荒くなるとスリーブが入らなくなるため)、クルクルと回して切っていきます。根気よく。
これで、準備完了。
そして、接続ソケット打込んで、
固く締めて出来上がり。
ポリ管は、ポンといとも簡単につきます。
コックを開けて、水漏れが止まったことを確認。まずはメデタシ。メデタシ。
このあと、床を仮復旧し、洗面化粧台、その他を元に戻し、あとは、数日様子を見ていただく事に。
実はこの方、プロゴルファーで、連勝中です。
「どっちが本業なんですか?」
少し間を置いてから、
『それは、水道のプロですよ』
(この仕事中はね)
確かに、身体が柔らかく、狙った箇所を外さずに施工していく。道は違えど、一芸に秀でると凄いですね。
念のために、雨漏りも疑っていますが、7年ほど前に、外壁塗装と、防水工事をしていますが、窓サッシのシーリングが、まるっきり打ち替えていないどころか、増し打ちもされていない。
屋根に登ってみると、怪しいところだらけ。
なんで、鉄筋丸出しの、くたびれたRCをそのままにしておくのかな?
お客様の話によれば、足場の建地(柱)部すべてを避け、シート防水をし、あとで、その穴をパッチワークしたらしく、流石にやり替えてもらったらしい。
どうしたら、そのような考えに行きつくのかが、我々には想像も付かない。
そういう会社が我が地元旭区に無い事を願うばかり。
数日後、水漏れが止まったことを確認後、水掛試験をします。