小川名建設(株) 便器と便器と床の隙間からの漏水、直してみた

当社1階トイレと、床の隙間から、水漏れ。

少しだけ、便器の周囲が濡れていたり、床の5分の1程度が濡れていたり、気まぐれな水漏れ。

こうした水漏れで、困っている方、案外と多いです。

新型コロナの影響で、3月頃から、トイレが入手しにくくなり、ここのために用意しておいたトイレは他へ回すことに。

よって、しばらく使用禁止にしていました。

数件のお客様も同様の水漏れ状況で、トイレを交換しないで直せないものかと・・・実験。

先ずは、便器の水を汲み取り。(今回は、その必要は無かった)

正面の1センチ弱のキャップを取り、ねじを外します。
便器後部の左右のボルトも、キャップを外してから取り外し。

便器とタンクを分離すると、そこの密結パッキンも取り替えないといけないので、タンク・便器と一体のまま、持ち上げて手前に移動。

これが、この便器専用のフランジ(便器と排水管を接続する部分)の2つのボルトを取り外し。

※汚いので閲覧注意。

外してみると、下部接合部が汚れているのは当然のことながら、その少し上部に、白いカルキ汚れ発見。

ここからかな・・・?

そこと、上部をよく洗った上で、
下部接続部と、上部接続パッキン部の周囲を軽くシリコンコーキングを注入。(あまり多く付けると、後で取れにくくなるおそれあり。

そして、既存で止めてあったボルト(青色部)を締め直してみると、手前の赤色部が、床から浮いていました。つまり、座った際に接合部が動く可能性が考えられる。

そこで、たまたま開いていた穴に、ワッシャーを咬ませながら、床にビス止め。

便器を元通りにして、様子を見ましたが、見事に水漏れが止まりました。
(再設置後、3週間経過しても、止まっています)

今回、実験した便器は、建売り物件や、工事原価を落としたい時に使われた(私はあまり使いませんが)、INAX(現LIXIL)のBC-270Sでした。

既に生産中止品で、シャワートイレ部を取り替えたい時は、タンクも一緒に変えなければならず、その代替品も単品で購入すると、それなりの金額が掛かるので、取り替えるならば便器まるごと取り替えた方が、安いと思われます。

さらに、床のCFシートやフローリングについた汚れ、へこみは直らず目立つので、床も張り替えるケースが多いです。

DIYに自信がある方だけ、試してみては如何でしょうか?

一番マズいのは、途中でどうにもならなくなって、我々や水道屋さんを緊急で呼ぶケースです。
いじり倒して、他の箇所を壊されてしまった場合は、おそらく全取替えになるでしょうが、すぐにトイレその他を用意できるかが心配です。

ちなみに、取替え時に重要なのが【排水芯】です。それぞれ寸法が違い、リモデル便器ならすべて対応可能という訳ではありません。

このBC-270Sの排水芯は200㎜。
LIXIL、TOTOのビッグブランドの現商品では、排水芯200㎜が多い。よって、リモデル便器だと逆に合わない。以前にその確認(排水芯)をし損なったために、便器1台を無駄にしてしまいました。失敗時の代償は案外と高いことを、覚悟してからDIYされて下さい。