屋根葺き替え(下地を直しながら)②

さて、板金屋さん。

軒先の【安全唐草・あんぜんからく】を取り付けて、軒先の木製部に水が廻らないように。

そして、妻側(勾配の付いている箇所)ケラバに、やはり雨が回り込まないように、板金。今は既製品で大量生産されています。

7mもの の縦ハゼ屋根は、あっという間に葺けてしまった。
勾配の緩い屋根に多用されます。

昔で云うところの瓦棒葺きの進化版。
木製桟木を下地に使う事がないので、木材の腐蝕がなく、使用点数が少なく施工性に優れています。

工場で加工されてきます。

表面・断面。
当然、ガルバリウム鋼板です。

この屋根面は、壁に突き当たるので雨押え板金をしますが、その前に、縦ハゼ屋根の先端を切って曲げて、水返しを作りながら取付けていきます。

ルーフィング(防水紙)も当然大切ですが、こうした箇所の雨仕舞い対応をシッカリ行うかで、後々雨漏りしにくい屋根になるかどうか決まってきます。

左側は勾配が緩いため、たてひらを使用し、その上部と、右側は勾配があるので、横ハゼで断熱材入りの横暖ルーフを使用している為、それぞれの屋根の角度による取り合いに苦労されていました。

写真で見ると、それなりに勾配がありますね。
危険なので、こちら側は足場を用意しておいてよかった。

下を引っ掛けてから、上端をビス止め。

左側のパラペットとの取り合い部は、雨仕舞をしておりますが、この後もさらに、処理しました。

あともう一息。

縦ハゼと横ハゼの取り合い方法を考えていました。(既製品の取り合い部材もありますが、すべて仕入れると高額なので)

結果、桟木を接続部下地に流して、縦ハゼ屋根の上部仕舞いと、横ハゼ屋根のスタートとして、そこを板金を曲げ加工して、取り付けました。

こうした変化の大きい箇所は、ガルバ板から、切っては曲げて、切っては曲げてと、折り紙の様に作っていきます。

今は、こうした職人さんがだいぶ少なくなってきたようです。

雨対策で、立ち上がりの板金を作って、その上から外壁用の板金。

頭、使いますね。

これも、すべて手作り。

3重ほどの雨仕舞い対策を作ってあります。
それだけ、強風時の雨は本当に怖い。

そのままのコロニアル屋根との取り合いも、あまり良くなかったので、曲げて板金仕上げ。

雨樋も取付け、横ハゼの端部に立ち上がりを作って、

ケラバ板金を取付け。

鉄骨角材の木口が無防備だったので、

サクサクと切り曲げ加工して取付け。

立ち上り部も、ポリカ屋根のケラバも仕上げて、

完成です。

右側も。

反対側も。

着実に行いたいので、時間を頂戴しましたが、他にも、外側にたくさん垂れていたケーブル類の線を調査し、短くしてまとめてスッキリとしました。

皆様、お疲れ様でした。