軽天(けいてん)工事とも、軽鉄工事とも、LGS工事とも言われる、軽量鉄骨材を使った工事も、よく行っております。
※LGS(Light Gauge Steel)とは、簡単にいうと、軽量鉄骨。
上下のランナーに対して、スタッドと呼ばれる柱に当たる部材を、止める前の状態。
ビルなどでの間仕切壁の施工等では、LGSが当然ですが、時には住宅などでも、使用します。
ウッドショックの現在、鉄も値上がりしていますが、木材ほどでは無く、コストを抑えるメリットがあります。
木材の物流が滞っているなかで、軽量鉄骨材は、今のところ滞りが少なく、施工の知識があれば、工期が短縮できます。➡低コスト。
右側がユニットバス。左側がトイレ。
そのような湿気が多い水廻りでは、木製に比較して、湿度の変化における、反り・ねじれ等の狂いが少なく、シロアリ被害も少なく、比較的高耐久です。
水漏れ・雨漏り箇所では、木材は腐食・蟻害。軽天は、サビによる劣化が考えられますが、そもそも、それらを引き起こしている工事自体が問題。
一方で、細かい造作がしやすく、少し入り組んだ難しい箇所は、木材を採用した方が優位な時もあります。
ここの、ミニキッチン裏側の既存給排水・電気設備等を活かしながらの施工は、木材の加工のし易さが勝りました。
ただし、IHコンロと云えども、火災のリスクを伴う箇所には、軽量鉄骨のほうが、不燃性は高いです。ただ、厚みのある石膏ボードを隙間なく施工していくことで、それはある程度補えます。
不燃・準不燃性の石膏ボード(プラスターボード)を張って、準不燃か難燃のビニールクロスで仕上げれば、ある程度の安心を得られます。
キッチンのIH側は、心配なので、下地にケイカル板(ケイ酸カルシウム板)をP.B.の上から貼っています。体積の割りに不燃性が高い。屋外の軒裏などにも採用されています。
RC造(鉄筋コンクリート造)で、北側にあたる外壁面で、結露によるためか、カビで長いこと悩まされてきたオーナー様のご意向で、収納内部も含めた、その面を、LGS+施工ボード仕上げに。
プラスターボードで張り上げ、このあと、DAIKENの建具、押入れセットを取り付けて、仕上げていきます。
耐久性、住まわれている方の火災からの安心、住い心地、コストパフォーマンスとを上手に両立させながら、
時には、軽量鉄骨材、
時には、木材と使い分けています。