住まいながら、外階段のやり替え

こちらのお宅は、道路へ出入りするのは、この階段のみ。

住まわれている方の、通路を確保しながらの工事です。

階段手摺りも含めて、完成したばかり。
まだ、左側のモルタル表面が乾ききっていません。

既存の階段は、50年ほど前の大谷石製。

大谷石に当たり外れがあるようですが、半世紀近く昇り降りを繰り返しているため、石自体が剥離。他も割れが出はじめていて、小さなお子さんには危険な状態でした。

新たに重量ブロックで、蹴込み部を抑える算段で、必要のない大谷石を一気に壊して(一部削って)いきました。

土留めとしての大谷石は、それほど劣化しておらず、そのままに。

大谷石のガラ。
小さく砕いていくと、体積がかさみます。
3トンダンプで一杯分に。

左土留め上部の、大谷石製の笠石は、植木の根っこに押されて、手前にずれていたので、一度外して、再据え付けしました。
(今後のために、押している低木も撤去させてもらいました)

住まわれている方々の通行のために、急いで右側の下地を重量ブロックで作成。
半分ずつ施工して、半分の幅を通行してもらうため、ブロックも芯割り(中心から左右に同じ寸法)で。

施工した右側を通行できるまでの4日間ほど、工事を空けて、左側の下地を作り、今度は、右側を通行してもらうように。

また4日ほど空けて、右側の表面処理をして、今度は左側通行。
(お客様も大変です。夜間は足元が危険なので、センサーライトで照らして)

またしても、反対側の表面を施工。
先行して手摺り柱用のスリーブ(穴)を作っておいた箇所に、柱を建てて、手摺りの取付け。

左右ジョイント部は、目地を入れて、目立ちにくく、ちょっとした雨水なら流れるように。

養生期間を経て、無事に工事が終わり、お客様も安全に登り下りできるように仕上がりました。

余談ですが、ネコちゃんの足あとが、いくつかスタンプされていました。

ネコは温かい所を、何かのセンサーで察知できるようで、コンクリートやモルタルが化学反応を起こしている最中は、他よりも温かくなるため、皆が寝静まってから、暖を取りに来るようです。

コンクリートで作る屋外駐車場に、やたらと猫の肉球を見る機会が多いのはそのためです。


さらにもう一言。
真偽は判然としませんが、
【コンクリートの上に座ってると、痔になりやすいから気を付けろよ!】
コンクリート自体がアルカリ性のため、それが原因の一つだとよく聞かされました。
本当かどうかは、分かりませんが、その言われていた方々は痔の手術を経験されていたし、野帳場でRC造を作っている監督は、その傾向が強かったように思います。たまたまかも知れませんが。