小学生の通学路。
ブロックの老朽化により、倒壊して、お子さん方が怪我をされたら大変とのことで、ブロック塀を頑丈なものに変更しました。
60年近い柘植の生垣の根が、既存のブロックを押し壊すような状態だったため、
上部の枝葉も思いっきり切り詰めて、根が成長しにくいように。
今は、スカスカで内側が見えますが、夏ごろまでには、ある程度復活する筈です。
工事前。
生垣上部も、よく繁っていて、通行する歩道幅も、若干狭くなっていました。
軽量ブロックで、鉄筋も細く(老朽化により内部は錆びていました)、【根っこ】により、押されて、いたる箇所が割れていました。
確かに、地震が起きたら少々危険な状態。
既存のブロックは、力を入れなくても、簡単に取り外すことができました。
小一時間で、玉垣上部のブロックは撤去できました。
時間の経過で、ブロックもだいぶ弱くなっていました。
根を多めに切断し、道路へ飛び出していたツゲも、強剪定。
(ツゲには可哀そうな気もしますが、高齢化しており、既にいたる箇所が枯れ始めていました。これの勢いを取り戻す意味でも、思い切った刈り込みをして、通気を良くしてあげると、寿命も長くなります)
自動車、路線バス、大型トラックと、交通量が多く、歩行者や自転車も多いので、
道路使用許可を取得し、交通誘導員を付けて、安全対策、さらには工期の短縮も考えて計画。
(安全対策費は工期が伸びるほど、お客様の負担も大きくなるため)
既存の玉垣の石本体に、穴あけをし、鉄筋を打ち込んで、縦筋のピッチを多めに入れて、
手際よく、1段目の重量ブロック積み。
2段目を積みながら、一方でブロック目地の処理も同時進行。
ブロック積みは、的確さと、素早さを求められます。
縦筋部と要所に、モルタルを詰め込んでいきます。連続性を持たせて強度を確保するために。
間に合うように、モルタルも、セメント、砂と水で、どんどん練っていきます。
ブロックの角度が発生する端末は、なりに合わせて切断しながら施工。
端部は角度を付けて、大きさの小さい半端な箇所に合わせて、重量ブロックの切断。
両サイドは、真物で、間を小さくカットした材を入れて。
見た目の美しさを考えて、割り振りしながら。
無造作に積んであるようにみえるブロックも、使用する箇所に合わせて5種類あります。
予め計算して積んできます。
既存は土管でしたが、壊れていたので塩ビ管に交換。
(ここは雨水系統が無かったため、これまで同様に)
最上段に横筋を入れて、ブロック全体を一体化。
天端にモルタルを入れて、このあと均し。
養生したうえで、最終ならしをして、養生を剥がしてある程度の完成。
向かって右側は、境界点がずれているため、ポイントを壊さないように、クランクした形状に。
これまでのポストは、投函口に扉が無く入れにくいものでしたが、外側寸法が同一のものを見つけ出し、交換。
2日半で歩行者にも安心な、ブロック塀に。
ちなみに、補助金の検討もして、横浜市とも打合せしましたが、こちらでは、僅かな補助金をもらうためには、もっと大掛かりな施工内容となり、工事費用も大きくなりすぎるため、見送らせていただきました。
耐震補強工事も含めて、補助金のでる工事は、一定のハードルの高さがあり、どの辺りで折り合いをつけるかの判断が、難しいところです。