築50年以上の建物で、何度かやり直していて最新の配管図が無く、長年のいきさつを聞いていると、配管経路が複雑なお宅でした。
先ずは、9ヶ所の水栓・周囲を一つずつ確認していった上で、建物内部での漏水の確率は少ないと見立て、先ずは水道メーターから6m程度の地中を掘って、そこで仮に閉栓してみました。一般的な配管よりも深かったため、土堀がメインの作業。
この結果、ここから水道メーターまでの給水管から分岐している水栓は、3ヶ所に絞られました。
よって、仮設で止めた個所より下流では漏水が無さそうなので、HIVP管(粘りがあり、漏水しにくい耐衝撃配管)でつなぎ直し、作業スペース確保のために、埋め戻し。
そもそも聴音棒で、漏水時の音はしていましたが、この立柱栓付近をお客様自ら掘ってくれていて、一切湿っていなかったため、見逃してしまいましたが、この地中内部が深いところで交錯、さらには排水桝の脇だった為、漏水した水が、そのまま流れ出してしまっていたようで、最初からここに的を絞り切れなかった。
何れにしても、消去法で、ここしかなかったため、早速掘削してみたところ、水が湧きだしてきました。
水道メーターのパイロットの動き以上に、土で覆われていたフリーになるため、水の出かたが大きい。
排水の50ΦVU塩ビ管の下に、2本の給水管(下段が隣地を通って、水道メーターまで来ている給水管。上段が水道メーターからの給水管)が隠れており、実際の漏れ箇所、作業性の悪さから、まずは排水管の切除。
水道メーターを少し開いて、確認できたのは、水道メーターからの鉛配管の継手部分からの漏水でした。
新たなメーター用自在継手を水道メーターに取付け、
二次側と接続し直し、漏水止めは終了。
このあと、その上部の切断したVU管(おそらく雨水)を復旧し、お客様は安全に、水道を使用できる状態に。
(住まわれている方が不便なため、工事中、何度も開栓し、使用できる環境を整えながら作業し続けました)
一度掘削した箇所は、土を戻し、防草シートを戻し、上に敷いてあった砂利も復旧して、何事もなかったかのように復旧。
さらに端末で、疑いをかけた個所も復旧。
こうして、お盆中ながら、お客様は無事に水を使えるようになりました。
漏水に関しては、放っておくと、状況にもよりますが、物凄いスピードで道路まで水が小川のように流れ出すケースがあるので、案外と我々は、お客様以上に心配しているかも知れません。
漏水や雨漏り、緊急時効は、我々人間の暦と関係なしに、1年中稼働して続けているので、人手不足に加え、大型連休中は職人さんは田舎に帰省しているケースが多く、問屋も動いておらず、現実を突きつけられるお客様の心細さは堪らないと思います。
さらには、ちょっとした水栓の交換で、20万円を請求された等、お客様の足下をみて仕事をしている組織もあるので、誰を信じてよいのか困りどころですよね。